どこ吹く風

自分には全く関係・関心がないというように、知らん顔をすること。「何処吹く風と聞き流す」

follow the money

 先日you tubeを見ていて知った事なのだが、アメリカの歴史学者の間では【follow the money】という言葉があるらしい。直訳すると「金を追え」となる。つまり「金の出どころと使い道を追求すれば大抵の真相が見えてくる」という意味らしい。

 例えば日本における明治維新でも【follow the money】すると面白い。日本では明治維新というと≪若き志士たちの活躍により国の仕組みが作り替えられ、日本が欧米列強と肩を並べた。日本人すごい≫という文脈で語られることが一般的だ。でも、坂本龍馬の活動資金は何処から出ていたのか?何故官軍は最新式の軍備を整える事が出来たのか?その軍資金は?と考えるとまた別の“明治維新”が浮かび上がってくる。

 世界史的には植民地化を進める欧米列強には各々思惑があった。その中で後々のロシアとの対立を視野に入れたイギリスが、薩長と手を組む形でその勢力を利用し、自分たちの影響力の及ぶ国に日本を作り替えた。とみる事も出来る。日本にいると先に述べた通り、日本人すごい、幕末の志士たちの活躍カッコいい、近代化バンザイ!という面ばかり強調されてしまうが、欧米の学者などに言わせると、もっとシビアでリアルな“明治維新”が見えてくるのではないか?

 我々日本人は“日本”というフィルターを通してしか日本を、歴史を見る事が出来ない。もし10代20代の頃に欧米に留学できていたらその辺のことをもっとクリアーに見る事が出来たのではないだろうか?「龍馬伝」とか「青天を衝け」とか見ていただけではダメなのだ。

 さて、私はもう人生折り返し地点を過ぎた。今さら留学なんかできない。でも自分が出来なかったからこそ、次世代を担う若者には是非世界に出てもっと多くの“見方”を学んでほしい。きっと託すってそういうことなのだ。

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福山さんがカッコいい。それは認めます(笑)