どこ吹く風

自分には全く関係・関心がないというように、知らん顔をすること。「何処吹く風と聞き流す」

丁寧な生活

 丁寧に生活するようになった。無職になってそれまでと変わったのは、丁寧に生活するようになった事だ。朝起きて、散歩し、部屋を掃除し、食事をし、後片付けをし、歯を磨く。それら1つ1つの事をていねいに行う。物事を丁寧に行っていると自然と気持ちが落ち着いてくる。満足する。以前、一番忙しかった頃はCDコンポを買うのに、とにかく時間がなくて肝心の音質を確かめもせずに、ただ値段の高いものを選んでいた。結果そのコンポは無駄な機能ばかり付いていて肝心の音質は全然ダメだった。今は実際に店頭で音を聴き比べ、価格コムなども参考にして、自分にとって何が本当に必要なのかをじっくり見極めた上で買う事が出来る。その時間がある。部屋の掃除も同じで、時間をかけ残すべきものと捨てるべきものを選択できる。つまり生活の細部にまでこだわりが持てるのだ。なんだかNHKのベニシアさんの生活の様だ。生活の大半を仕事に奪われ、お金はあっても使う時間がない。その分、たまの休みを豪勢に過ごしたり、高価な買い物をしたりするという生き方を否定はできない。ただ私はどちらかと言うとこだわりを持つ人間で、こだわりを持つという事は、突き詰めて考えるという事で、その為には考える時間が不可欠だ。そういった意味で生活の量よりも質を優先する生き方と言うのも悪くない。以前「デスパレートな妻たち」というアメリカのドラマで、時間はあってもお金のない男子学生が不倫相手でお金持ちの既婚女性に一本のバラをプレゼントするという場面があった。ナレーターが「他のどれよりも綺麗なバラを見極める情熱があるのだから」とか何とか言っていた。初めてこのドラマを見た当時はよく解らなかったが、今なら解る。高価な宝石をプレゼントするのもよいが、何万本もあるバラの花の中からこれぞという一本のバラをプレゼントするのもそれはそれでいい。もっともこれは相手ありきの事なので何とも言えないが・・・。

 そんなことを考えながら、ふと、ああ年金生活も悪くないなと思った。早く年金生活できないかな。そしたらバラでも育てるのもいいかもしれない(笑)。ただ、金融庁の試算によれば65歳でのリタイヤ後2000万円は必要との事。こんな時人は宝くじを買いに走るのだろうか?と思った。さて落ちもついたところで今日はこの辺で終わりに。悪くない文章だと思う。何より丁寧に書けた(笑)。

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