どこ吹く風

自分には全く関係・関心がないというように、知らん顔をすること。「何処吹く風と聞き流す」

傘がない

都会では自殺する若者が増えている

今朝来た新聞の片隅に書いていた

だけども問題は今日の雨 傘がない

 

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ

君の街に行かなくちゃ 雨にぬれ

冷たい雨が 今日は心に浸みる

君の事以外は 考えられなくなる

それはいい事だろ?

 

テレビでは我が国の将来の問題を

誰かが深刻な顔をしてしゃべってる

だけども問題は今日の雨 傘がない

 

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ

君の家に行かなくちゃ 雨にぬれ

冷たい雨が 僕の目の中に降る

君の事以外は 何も見えなくなる

それはいい事だろ?

 

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ

君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ

 

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ

君の家に行かなくちゃ 雨の中を

 

行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ

雨にぬれて行かなくちゃ 傘がない

 

井上陽水さんの名曲「傘がない」の歌詞だ。この歌の何がすごいって「葛藤」している姿ではないだろうか?演歌の様な恨み節でも、嘆きでもなく、「葛藤」しているのだ。傘がない、誰にでも傘があるわけじゃない、メタファーとしての意味で、誰にでも傘があるわけじゃないんだけど、でも行かなくちゃと、君に逢いに行かなくちゃと、無論ここでの君もメタファーであり、恋人とかそういう次元の話ではない。傘はないんだけど、でも行かなくちゃ、君に逢いに行かなくちゃと「葛藤」するその意思を歌っているところが凄い。嘆いて共感を得るとか、恨んで共感を得るとか、そういう次元ではなくて、「葛藤」に共感を得る。そこにスポットを当てたところがこの曲の凄いところだと思う。私にも傘がない。でも行かなくちゃ。そう思った。

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「傘がない」名曲です。